この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
きょうどうせいかつ。
第12章 それができたら くろうはしない。
「ところでさ、めっちゃ気になってることがあんねんけど……」
「なんでしょう?」
「ダミアンって、何で人間の言葉話せへんの?」
なんというか、いい意味でも悪い意味でも空気の流れを全く読まないクリスの発言に、みんなが困惑した。
あれ、なんか変なこといったか?っとクリスは少しだけ焦る。
「それ、本当にいってるの?」
「え……。うん。あかんかったかな。なんか説明しとるし、このタイミングやないと他に聞けそうにないし……」
みんながポカンとした顔なので、クリスはますます焦った。
実はブレットもずっと気になっていたことなので、無限に続きそうな後悔から脱出することができた。
「ダミアン……」
「…………」
クリスとブレット以外の面々は、ダミアンに注目した。二人は、何がなんだかわかっていない。
「気づかなかった……」
そういったのはベンジャミンだった。
「何が?」
クリスが聞き返す。
「僕たちには普通に通じるから……。そっか、そうなのか。人間から見たら、いや、聞いたら、何をいっているのかわからないのか」