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きょうどうせいかつ。
第12章 それができたら くろうはしない。

どうやら、イザベラがいうには、まず百科事典の二人が人間界には魔王が倒れたという噂をながし、魔界には魔王が倒されたふりをしているという噂を流す。それから、できるだけ急ピッチで国に帰り、ダミアンたちはブレットのお供として国に潜り込む。そこで、魔力やら権力やらをフル活用して共存させるというのだ。

確かにできなくも無さそうな話なのだが、だったらなぜ最初からそうしなかったのかと気になった。

しかし、意外にもイザベラの意見には反対者がいたのだ。

「ダミアン、どうして反対するの」

「□□□□□□□□」

ダミアンが何をいったのか全くわからなかったが、イザベラはあからさまに落ち込み、それから暫くなんの案もでなかった。

ブレットとクリスは二人でコントのようなことをやっていたのだが、他は小声で喋っているだけだった。

さらに一時間過ぎ──。
クリスがこんなことを言い出した。

「魔界にいってみたい」

珍しく訛りがないと思ったらこれだから困るのだ。

しかし、そんなことには全く気づかず、皆、目玉が飛び出てしまうのではないかと思ってしまうくらい、目を真ん丸にしてクリスを見ていた。

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