この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
きょうどうせいかつ。
第15章 こんなにうまく いくなんて。

サラの言ったことは本当で、しばらく歩いていると、こじんまりした村にたどり着いた。敷き詰められた石畳に、レンガ作りの家が規則正しく並んでいる。確かにそれほど美しい村は言いがたかったが、人々のぬくもりが感じられる村だった。

この村を見たとき、ブレットは非常に驚いた。それはどうやらクリスも同じだったようで、ブレットと同様、開いた口が塞がらない状態だった。このときに効果音をつけるとしたら、まさにぽかんといった状況だろう。

「すみません……。私、旅のものなのですが、迷ってしまって……。しばらくこの村でお世話になるかと思いますので、村長様にご挨拶願いたいのですが、どちらにいらっしゃるでしょうか?」

こういう時のイザベラは非常に頼りになる。可愛らしい顔もさることながら、機転が利くので、ブレットたち一行は、少し荒らしまれながら、村に侵入できた。

村民は見たところ、普通の人間と何も変わらないように見えた。

「チョロいもんよ……!」

イザベラはよっぽど楽しいのか、したり顔で村を歩いていった。時々、さっきのように、ブレットたちにのみ聞こえるくらいの声で、自慢をしてきた。

案内された家は、村の中では最も大きかったのだが、それでも民家の域を超えてはいなかった。そこから出てきたのは、四十過ぎぐらいの中年の男性だった。やはり、魔族というよりも、人間のように見える。

「こんにちは。私は名のない学者でございます。この度は驚かせてしまったようで申し訳ありません」

そう言って、ぺこりと頭を下げるイザベラ。村長は、その気品溢れる振る舞いを見せられてしまった手前、疑うこともできない。取りあえず警戒心は解いてもらったようだ。

「それはどうも……」

「このような大人数で押し掛けてしまってすみません。しかし、今回は私どものお話を聞いていただきたく、伺った所存でございます」

「学者様のような方が、何故このような小さい村に?」

「ええ。私たちは、人間界からやって参りました」


/143ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ