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きょうどうせいかつ。
第15章 こんなにうまく いくなんて。

一行を囲むように話を聞いていたギャラリーが、イザベラの話を聞いてざわめいた。

「只今、人間と魔族は抗争状態となっております。その抗争を止めるため、伺ったのでございます」

村長は、少しばかり眉をひそめた。

「疑われるのも無理はありません。私が百科事典から伺った情報によると、こちらの村は小規模ながら、近隣の村と貿易をなさっているようで……」

「確かに、私の村ではそのようなことを行っておりますが、それが抗争を止めるのに何の関係が?」

「私の手元には、人間界でとれた穀物の種がございます。この種子は魔界でも育つよう、少し改造してありますが、従来の魔界の穀物の三倍近いスピードで育つようになっております。よろしければ、これを売っていただきたいのです」

イザベラが考えた作戦はこうだった。
人間界でとれる作物の種を魔界用に改良。味は落とさないように、しかし、早く育つように魔力で品種改良されている。ただし、この種子を育てるためには通常よりもたくさんの水を必要とする。その欠点がなければ、非常にいい作物ともいえる。そして、この種子の特徴を良く理解してもらった上で売ってもらう。利益は一割ほどで構わないといって。おそらく飛ぶように売れるだろうとのこと。そもそも、魔界の食材はあまり美味しいものがないらしい。魔族はそこまで食にこだわりがなく、栄養補給としか考えていないため、美味しいかどうかなどどうだっていいのだ。

イザベラはそれを逆手に取った。
人間界には美味しくて栄養価の高い食べ物がたくさんある。人間界のいいところを知ってもらいたいのだ。

しかし、それが知れ渡ってしまえば、人間界を征服したがる魔物も出てくるだろう。そのために金はそこまで欲せず、人間界を襲うなという協定を結ばせるだけにした。


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