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きょうどうせいかつ。
第16章 なんぎなことを するものだ。
「じゃあ、魔物が人間を襲う理由は何だと思う?」
「それは……」
「ふふ……。これは宿題にしておくわ。もしも、私の願いが叶ったら──教えてあげる」
月光に照らされる彼女の顔は、妙に艶っぽかった。本当に妖艶な美しい容姿をしている。
彼女は振り返り、ブレットに微笑んだ。
その笑顔は、いつものように、シニカルな微笑みだった。
「ベンジャミン、サラはなんて?」
いつの間にか部屋に戻ってきていたベンジャミンに、イザベラは話しかける。
ベンジャミンは少しだけ嬉しそうにしていた。
「あっちも同じような連中が襲ってきたそうです」
「ふふっ……。それは気の毒ね。可哀想に」
「ええ……。デュークさん、また派手に暴れたそうで……しかも、それにクリスさんが便乗したそうで」
「あらあら、何だか楽しそう」
「……サラが興奮していましたよ」
「あの子も悪趣味ねえ」
あんたほどじゃないと思うぞ。
というブレットの突っ込みは内に秘めておく。
「でも、良かったわ、元気そうで」
「はい。こっちにも分けて欲しいぐらいです」
「そうね。さてと……」