この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
きょうどうせいかつ。
第16章 なんぎなことを するものだ。

イザベラは、魔力を使って五人の男たちを空中に浮かせた。
本当に不思議なのだが、どうやったらこんなことが出来るのだろうか。

後で聞いた話によると、魔力はどうしたいか具体的に想像しなくてはいけない上に、集中力がいるらしい。なので、並大抵の神経じゃ、すぐに疲れてしまう。取り分け、このように、何個も(この場合は何人も)操るのは非常に困難らしく、それこそ、仙人になれるレベルの精神力が必要らしい。少し大げさだが、その話を聞いただけでも、イザベラがどれだけすごい人物なのか分かる。

「起きなさい──」

魔力の使用によって、人間(まあ、魔物なのだが)が目を覚ますなど、本当に次元が違いすぎて、危うく笑いそうになってしまったのだが、不謹慎なので我慢する。

というか、このときイザベラが彼らたちにしたこととは、脳の中に大量のドーパミンを流して脳を活性化させ、そこに電流を流して危機信号を認知させ、自分の身の危険を感じた脳が、無理矢理覚醒した、とかいう、生物学的なものではなく、単純に、何度も何度も持ち上げたり落としたりして、外部刺激によって目覚めさせるという、非常に原始的なやり方だった。

というか、それでは顔を何度も叩くのと変わりない。

それはもう、こんな風に何度も床に叩き付けられるくらいなら、頬を百回叩かれた方がましだと思うくらい、どすどすと落とされていた。
床が抜けるんじゃないかと本気で心配した。

「えい。てや」

イザベラはこんな可愛らしい声を出していたのだが、それは魔女っ子見習いが、一生懸命、ボールやら紙やらを持ち上げるときに言う掛け声であり、少なくともこんなにがたいがいい男(しかも五人)を持ち上げるときにいう台詞ではない。

どす、どす。

「……んん」

床に叩き付けること九回目、やっとこさ男たちが目を覚ました。
イザベラは、あともう少しだったのに……っ!と、十回叩き付けられなかったことが悔しかったようだ。

「いっ……」

それは痛いだろう。九回も床に叩き付けられたのだから。
少しだけ、男たちが気の毒に思えた。



/143ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ