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きょうどうせいかつ。
第1章 ゆうしゃのたびは おわらない。
姫と魔王についていき、とりあえず現状確認をしようと思った勇者は、先程までいたエントランス部分から、中央にどかんと設置されている大きな螺旋階段を二階まで上がり、廊下をしばらくあるいたところに位置する、大きな部屋に来ていた。
中央には縁に彫刻が施された高そうな机が置いてあり、壁にはタペストリーが飾られており、あまり知識がない勇者でも見たことがあるようなワンシーンが、丁寧に表現されていた。
この広い空間を、たった一人で占領しているという今の状況に違和感を感じながら、部屋を観察していた。
正直、魔王の城は雲の巣や悪魔の彫刻などが飾られていると思っていたのだが、ずいぶんときれいなんだな。
そんな感想を抱きながら、魔王と姫が来るのを待っていた。
「失礼いたします」
控えめなノックと共に、姫が部屋へ入ってきた。どうやら紅茶を入れていたらしい。
美しいしぐさで紅茶をおき、勇者の真正面の席へと腰かけた。
「あの、魔王は……」
「魔王様は、いろいろと準備がおありなので、後でこられます」
「はあ……」
気まずい。
先程、失礼な態度をとってしまった手前、話をどう切り出せばいいかわからなかった。
中央には縁に彫刻が施された高そうな机が置いてあり、壁にはタペストリーが飾られており、あまり知識がない勇者でも見たことがあるようなワンシーンが、丁寧に表現されていた。
この広い空間を、たった一人で占領しているという今の状況に違和感を感じながら、部屋を観察していた。
正直、魔王の城は雲の巣や悪魔の彫刻などが飾られていると思っていたのだが、ずいぶんときれいなんだな。
そんな感想を抱きながら、魔王と姫が来るのを待っていた。
「失礼いたします」
控えめなノックと共に、姫が部屋へ入ってきた。どうやら紅茶を入れていたらしい。
美しいしぐさで紅茶をおき、勇者の真正面の席へと腰かけた。
「あの、魔王は……」
「魔王様は、いろいろと準備がおありなので、後でこられます」
「はあ……」
気まずい。
先程、失礼な態度をとってしまった手前、話をどう切り出せばいいかわからなかった。