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きょうどうせいかつ。
第7章 そしてふたたび よるになる。

彼女の頬に涙が伝う。
魔王は彼女から唇を離すと、そっと涙を拭った。

「──服を燃やされた、っていったら、怒る……?」

魔王はばっと自分の身体から彼女を離した。
身体が赤く炎症していた。

「──っ!」

魔王は、彼女の肩をとんとんと叩き、青年の元へと歩いていこうとする。
彼女は魔王のジャケットの裾を少し引っ張った。

「私が殺したわ」

魔王は足を止め、彼女の頭を優しく撫でた。
その大きな手をそっと掴み、自分の頬に当てる。

「怒らないの……?」

『怒る必要はない』

「そう……」

そっと目を閉じて、魔王の手のぬくもりを感じる。

あなたはこんなにも優しくていい人なのに、みんな知らないなんて残念だね。
こんなに、温かくって、心地よいぬくもりを持っている人なのにね。


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