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きょうどうせいかつ。
第8章 しかけにんは おどろいた。
意味がわからない。
言葉が通じていない。
「ほら、今もオレのことを否定しとるやろ?頭が固い証拠やわ。そんな感じでイザベラちゃんの話も否定したんちゃうん?できるはずない。不可能だーって、何もやってへんのに」
姫はこくりと何度も頷いている。
首降り人形みたいだ。
「そんなんやってみな分からんやん。もしかしたら魔族と人間が共存できるかもしれへん。おどれに何がわかるん?それともおどれ、未来から来た人なんか?」
「やってみなくちゃわからないって、そんなのただのエネルギーの無駄遣いだ」
「無駄遣い?それがどうしたん。駄目やったら他に方法考えればいいやん。それの何があかんの?」
「──はあ、あなたと話をするのは疲れる。これこそエネルギーの無駄遣いだ」
「そうかもしれへん。でもな、共存っていう夢は、無駄なんかやないで」
「はあ?そんなの、人々の混乱を生むだけだ。無利益な戦いは国を滅ぼすぞ」
「何でそうなんねん。何ですぐに戦うんよ。そんなん、混乱させへん方法を考えればいい話やん」
「じゃあ、あんたは、何か方法があるのか?混乱させない方法とやらが思い付くのか?」
「そんなん知らん」
「はあ?」
「オレ、考えんの苦手やもん」
「ますます意味がわからない……。あんたは何で姫の考えに乗ったんだよ」
「そりゃあ、簡単やわ。オレが女の子大好きやから」
「…………」
「だって、イザベラちゃん、めちゃくちゃかわいいやん。こんなかわいいこが困っとったら嫌でも助けるわ」
「……呆れるを通り越して、尊敬するよ。何て楽天的な考え方なんだ」
「ありがとう」
「誉めてない」