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きょうどうせいかつ。
第10章 ゆうしゃはふたたび だまされた。

「……よかった」

「お、やっと喋った」

「大丈夫っすか?」

皆がブレットの顔を覗き込んだ。
そこには、安堵して、少し泣きそうな顔をいているブレットの姿がいた。

「…………」

全員が引いた。

当の本人はそんなことに気づいていないらしく、よかった、よかったと目を充血させながら、頷いていた。

「……どないしよう。オレ、キモっ!て思ってしもうたわ……」

「いや、それが普通の反応ですよ……。僕も同感ですし……」

「不幸だ……。勇者があんなに女々しいなんて、世も末だ……」

「いやいや、あれは女々しいとかじゃありませんよ。それ、男女差別ですから……」

「何言ってんねん。男は男らしく……とちゃうの?」

「いやそれじゃあジェンダーが……。いえ、何でもありません……」

「不幸だ……」

「何が不幸やねん」

「あ、恐らく、さっきの不幸は、男の泣きそうな姿を覗いたことに対しての、不幸だ、だと思います」

「ベンジャミン、よう分かるな……」

「伊達に二十年間一緒にいるわけじゃないですから……」

「不幸だあ……」

「今のは?」

「ああ、あれは、僕と二十年間も一緒にいる事実についてで……って、ひどくないですか……!」

「一人ツッコミやー」

「というか、さっきのなかなかに痛かったですからね……!」

「俺は楽しかった」

「あなたが楽しくっても……」

「ほんま、ようこんなんと一緒におれるわ」

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