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きょうどうせいかつ。
第11章 ひゃっかじてんは かんがえた。
「じゃあ、ベンジャミンさんは、何番なんですか?」
「僕は──」
「ベンジャミンは、十五番、伝記民話でございます」
「だから何でお前が答えるんだよ……!」
ベンジャミンはイザベラの目線を気にしながら、声を押さえて言った。
「伝記民話?」
「はい。僕の場合、伝説とか、噂話とか、そんなことが登録されてるんすよ」
「十五番なので、このように品がないのでございますよ」
「確かに、言葉遣いは乱れているとは思いましたけど……」
ブレットの言葉にベンジャミンはショックを受けたらしく、少し落ち込んでいた。それをクリスが宥めている。
「よしよーし……。ベンジャミンにもええとこいっぱいあるからなー」
「ありがとうございます、クリスさん」
「さっきの言葉、何だか番号によって違ってくるように感じたんですが……」
「はい!番号が若ければ若いほど、身分が高く、偉いのでございます。特に〇〇番である総記様から〇五番である、自然科学様は、私たちがリンクするためには許可が必要なのでございますよ。自分の番号より若い番号の知識を覗くことは困難になっており、一部分にフィルターがかかっております」
「また、お前はそうやって……」
「仕方ないでしょう?私たちは、説明するのが好きなんだから」