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紅蓮の月~ゆめや~
第2章 紅蓮の月 一
 信長は道三や帰蝶をマムシと言うけれど、この信長こそが蛇ではないかと思ってしまうような。
「そなたに儂が殺せるかな、帰蝶」
 信長がもう一度耳許で囁いた。今度の声は掠れてもおらず、それどころか、しんと冷めていた。先刻帰蝶の頬にそっと触れた信長の手のように氷のような冷たさを含んでいた。
 信長はそれだけ言うと、用は済んだと言わんばかりに立ち上がった。後を振り返りもせずに去ってゆく。
―あの信長という男―。
 やはり、並の者ではないと思った。
 帰蝶は茫然と信長が去った後、開け放したままの障子戸を見つめた。相変わらず淡い闇に紫陽花がひそやかに花開いている。
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