この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
紅蓮の月~ゆめや~
第2章 紅蓮の月 一
 帰蝶は一人廊下に出た。
 夜空を振り仰ぐと、中天にかかった十六夜の月が物も言わず見下ろしていた。燃えるように紅い月であった。信長が来る前は白っぽく見えた月が今は見事なほどに紅く変じている。
 まるで人の血を思わせるような、禍々しい色に染まった月はひときわ大きく見え、間近に迫っていた。
―不吉だけれど、美しい。
 帰蝶は紅い月を魅入られたように見つめた。
―美しいすぎるものにはよくよくご用心なさいませ。昔から美しいものには魔が潜むともうしますから。
 そう言ったのは、確かもう亡くなった乳母であっただろうか。幼い帰蝶に美しく輝く満月を眺めながら、乳母が語り聞かせた言葉。
/255ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ