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紅蓮の月~ゆめや~
第4章 紅蓮の月 エピローグ
 だが、帰蝶に選択の自由はなかった。道三の娘として生まれた瞬間から、帰蝶の運命は既に決められていたのだ。
当時の多くの女性たちが男の思惑のまま政略のために嫁がされたことも、実幸は夢の中で知った。夢の中で実幸の意識は完全に帰蝶と共鳴していた。夢の中で実幸は帰蝶であり、帰蝶は実幸であった。
 実幸が選んだあのふた色の小袖は他ならぬ帰蝶のものだったのだ。だからこそ、実幸は時を越え、帰蝶に同化した。帰蝶は父から命ぜられた信長暗殺という大任をついに果たすことはできなかった。帰蝶は暗殺者としてよりも信長の妻として生きることを選んだ。
 戦国乱世の時代に生きた帰蝶の生涯は、けして幸せとはいえなかったかもしれない。だが、良人信長に愛され慈しまれたその生涯はまた不幸だったとも言い切れないだろう。
 何より、実幸は知っている。
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