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おんな小早川秀秋
第4章 埋められない差
 
 趣味らしい趣味もなく、誰かに深く関わる事もない。それはまるであき自身のようで、辺りをひっくり返していく内に胸が重くなった。

(……ん?)

 すると引き出しの奥から、帳面が一冊出てくる。それは日記のようで、秀俊が書いたであろう字が並んでいた。

 秀俊を演じる上で、必ず知っておかなければならないのは、彼自身の生き方。日記を覗き見るのは申し訳なくもあるが、手紙を盗み見ようとしていたのだから、どのみち申し訳ない事には変わりない。あきは割り切り、軽くそれに目を通してみた。

(……よく、分からない。難しい漢字が、いっぱい)

 だが、まだまだ文字の勉強中であるあきにとって、その日記はなかなか難しいものだった。今はっきり分かったのは、秀俊は教養のある賢い人間であるという事だけだった。

 手っ取り早く頼勝に読んでもらう手もあるが、隆景の手紙と違い、個人的な日記を他人に晒してしまうのはさすがにはばかられる。あきはひとまず元の場所に日記を戻すと、勉学に励もうと意気込んだ。

(そういえば……手紙。頼勝様、楽しみにしていたし、早めに読んだ方がいいかな)
 
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