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剛 ing 舞依
第12章 DON FESTIVAL

「おはよー剛くん!」
玄関を出ると剛くんが待っているいつもの朝
「舞依、おはよう…」
ギュッと抱きしめられての…
「…?」
かと思ったけど?
「目を閉じるなよ~」
「閉じるなって、キスでしょ?」
「まだだよ~」
目を開けるとキス距離の剛くんが
私の後ろの塀に手を突いている
「…?壁ドン?」
「もう1回ね…ドン…」
「…何で今さら?」
「昨日のドラマ観なかったの?」
「ああ、剛くんが観てって言ってたの?観たよ」
「壁ドン観た?」
「観たよ」
「憧れなかったの?」
「???何でよ~、あれは付き合う前だから良いんだろ?キスまでしたならキスの方が良いじゃんか」
「え~」
「朝から何やってんの~アンタたち」
玄関の開く音と共にお母さんの声がする
「あ、これは…」
「あ、おはようございます」
「おはよう、剛くん。あら、壁ドン?良いわね~」
「あは…昨日のドラマ観てやってみたくて」
「わかる~私も憧れる!」
「でしょ?」
「…」
何か二人の盛り上がってる…意味わからん…
「ね、剛くん、ちょっとそれ私にもしてみてくれない?無理とは言わないけど」
「良いですよ…ドン」
「…きゃ~うれしい~今日も1日頑張れそーありがと」
剛くんに壁ドンされたお母さんは喜んで家に戻って行った
「ほぉらぁ~あんなに喜んでる」
「?そりゃぁそうかもしれないけど…自分にされてもなぁ~」
「もぉ~いい加減舞依になりきってよ~」
「そうは言ってもなぁ…キスなら待ってるよ」
「う~ん、壁ドンでウルッとする舞依が見たいんだけどなぁ~…」
甘~くトロける唇の重なり
「…舞依のキス顔とユルッとしたところもカワイイ」
「うふっ、ありがと」
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