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剛 ing 舞依
第12章 DON FESTIVAL
何だかムカつく…
もうどうでもいいや…
もう人前に出る気もないし
人に会いたくなくなって
一人で体育館を後に更衣室へ

着替えるのも面倒なので水着の上から制服を着て
下着をポケットに詰め込み下駄箱へ向かう

けど人がいる

人目を避けて渡り廊下の柱の陰に隠れる

ん~何だよもぅ~頭ぐっちゃぐちゃだよ~

「剛くんのバカ…」
意味もなく呟く

「…ごめん…」
不意に後ろで剛くんの声がする
「剛くん…」
「…悪かった…」
「…何で…?」
「…気がついたんだ…」
「…何が…?」
「今日、たくさんの女の子に壁ドンしたけど」
「…」
「俺が壁ドンしたいのは舞依だけだって」
「…」
「俺は舞依だけが欲しいんだって」
「…」
「だから…」
いつの間にか目のに剛くんが立ちはだかっていた
「舞依も」
顔の横に手を突かれ
「俺だけの舞依でいて欲しいんだ!」
!!
何だ?心臓が一瞬止まった?!
鼓動が激しくなって飛び出してきそうだ
耳の中でドキンドキン音がして
他の音が聞こえない…
目と目が合ったまま頭がフーッとなる

インフルエンザで40度の熱が出たときみたいに
フラ~とする
「大丈夫か?」
「…風邪かも…」
「帰ろう」
「うん」
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