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第1章 剛と舞依

「あのさ確認するけど」
「うん」
「元に戻るまでは、俺は駿河として生活するのか？」
「そうよ、そして私は伊澤くんとして生活しとかないと変でしょ？」
「じゃあ俺は駿河ん家に帰るのか？」
「そこしかないわね」
「…」
「先ず伊澤くん家に行きましょ。色々確認したら次に私ん家で説明するから」
「ああ、分かった」

「でね、言葉遣いを気を付けないと」
「？」
「私が『俺』っておかしいでしょ」
「お前だって俺の体で『私』とか言うなよな」
「お互い気を付けて、あまり喋らない方がいいわね」
「『わね』とか言うな！」
「『言うな』とか言わな…言うなよ！」
「分かった…わよ…ダメだ気持ち悪い」
「二人だけの時は元でいいわね。ストレス溜まっちゃう」

「…ここが俺ん家だ」
「分かった…ってここは伊澤くん家でしょ？駿河であるあなたが先に入るの変でしょ？」
「何かこんがらがる」
「誰か居るの？」
「お袋だけだな」
「分かった。あなたは喋らないようにね」
「はいはい」