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剛 ing 舞依
第8章 剛 room
「その服買ったの?」
「そう、どう?可愛いだろ?」
「うん、カワイイ…や~ん、本当に私?」
「何言ってんの!」
「…ね、ギュウってして良い?」
「い、良いよ」
ベッドに腰掛けると抱きしめられる

明るいと自分の顔がよく見えるから

早めに目を閉じる

唇が重なると
甘~く、とろける~



グーッ
お腹の音がハモる
「あはっ…安心したらお腹減った」
「そういえば俺も食べずに出てきたんだ」
「朝ごはんだけ用意してるって、マリーが」
「何だよそのマリーって…」

勝手知ったる我が家だからな
台所に下りてテーブルの上のセットと
もう一人分の食べ物を集めて持って上がり
遠慮無しに食べた

「でも動かないと治るのも遅いよ」
「動かして大丈夫なの?」
「足は第二の心臓だから、動かして血液の循環を良くしてやらないと疲労物質が溜まったままだよ」
「そぉ…って動かないよ~」
「どれどれ…」
伊澤の足を持って膝を曲げてみる
「イタタっ!」
「ガマンガマン…相当疲れてるなぁ~」
ふくらはぎなんかパンパンのカッチカチだ
片足を両手で揉みほぐそうとするが
舞依の力ではなかなかほぐれない

体重を掛けたり
揺すってみたり

「そうだ!足つぼの本があったっけ」
立ち上がって本棚を探す

どこだ?

上?

下?

「本棚も整理してくれたんだ」
「うん、ごちゃごちゃしてたから」

奥?

!奥側のエロマンガまで揃えてある

「足つぼマッサージの本、見なかった?」
「えーっと…『あ』だから一番上かな?」
「ん?あっ、舞依の背じゃ届かないか…っと…あっ届い…たっ」
精一杯背伸びをして何とか指先が掛かって
落ちて来た
「よしよし」



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