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永遠の恋
第4章 神様……


支度が調うと栞奈は応接間のドアを開いた

栞奈のお腹は少し目立っていたが……

少し太った位だった

ダボッとした服を着て、少しお化粧していた

絵里子はそれを見て笑った

やはり愛する人に逢いに行くんだから……

乙女心なんだと………胸が熱くなった

絵里子は美希に

「絶対に無理はさせません
帰りも送るので、少しお借りします」と挨拶をした

「帰り、ご飯食べて泊まって行きなよ
積もる話はエベレスト位あるからね!」

美希はそう言い二人を送り出した

タクシーを呼び病院まで向かう

タクシーの中で栞奈は何も言わなかった

聞きたいのは本人の言葉だけ……

他から聞きたい訳じゃない

栞奈のそんな想いが解るから……

絵里子は何も言わなかった

タクシーは病院の面会玄関まで向かい停まった

絵里子は料金を支払い、栞奈と共にタクシーを下りた

そして面会欄に記入して面会者のバッチを貰い

病室へと向かう

「絵里子姉さん、私……」

不安なのかと絵里子は想い「どうしたの?」と問い掛けた

「ここの周産期センターで産むんです
そっか……同じ病院にいたのか……クソッ!」

栞奈は毒突いた

そうだ……この子は……そんなに儚くなんかない

「この周産期センターだったんだ
世の中狭いね」

「本当に!!
世の中は狭いけど病院は広かったって事か…」

そこ……突っ込むところ?

絵里子は苦笑した

何にしてもこの明るさは救われる

曲がらない

真っ直ぐ真っ直ぐ……

何処までも真っ直ぐ……曲がってない

その癖、その性格はまるで春の日だまりみたいに暖かくて……

手放せない

頼朝の想いが……解るだけに絵里子は辛かった


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