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永遠の恋
第6章 繋がる明日
「頼朝、再発に脅えて暮らすのは止めようよ」
「……栞奈……それは無理だ
脳天気に何も考えずに……いられない」
自分達は恵まれた環境にいるのは嫌という程に……
解っていた
普通、夫が妻を養うのは当たり前なのだが……
頼朝は大学を卒業しても就職はしなかった
再発のリスクを抱えて就職なんかしたら……
会社の人達に迷惑が掛かるのは目に見えている
だから頼朝は就職はせずに、叔父の喫茶店を手伝うバイトの身分でいる事を選んだ
バイトなら変わりの人間は……沢山いる
本当なら……栞奈とも別れなければ……
とは、想っていた
栞奈を泣かせるのは……解っている
苦しめるのも解っている
なのに……
栞奈の強さに救われて傍にいて甘えてしまっている
子供も生まれて……
頼朝は父親になった
頼朝は我が子に……闘う父親を刻もうと想っていた
父さんは……負けないんだぞ!って……
例え負けたとしても……子供達に見せて行くつもりだった
それが、自分が生きている証なのだと……
想っていた