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永遠の恋
第8章 現実は厳しく…
栞奈は腹が立っ仕方がなかった
「命………要らなかったんですか?」
悲しい瞳が栞奈を見る
『一緒に死んでやるしか……なかったの…』
「それって自己満足にしかなりませんよ?」
きつい言葉が口から出る
こんな哀しい顔をした人に追い打ちをかけてどうするの?
と言う想いと………
粗末にする命なら頼朝に頂戴!と言う想いが……
入り交じり……そんな言葉しか出て来なかった
『………だね……息子達も来て怒ってた……
死んだ方が良かったろうにね……生きちゃったから……』
その言葉に栞奈は我慢できなくなった
「そんなに要らない命なら頂戴!
生きたいと言っても生きられない人もいるんだよ?
なのに何故そんなに粗末に扱えるのか………解らないよ!」
栞奈は我慢できなくなって………
その場を離れた
八つ当たりだ……
解っている
解っているが……
許せなかった
栞奈は看護師さんに頼み、その人の病室を教えて貰った
そして病室を尋ねた
六人部屋の端に寝てるその人は淋しそうに寝ていた
家族に囲まれている入院患者の中で………
見舞客は誰もいない中、一人で不自由な体躯を起こした
「………ごめんなさい……八つ当たりだった」
栞奈は謝った