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永遠の恋
第8章 現実は厳しく…
『想いは心に生きている
離れた所にいても……ね
その人を想えば幸せになれる
その思いが消えなきゃ……その日々は消えない
私はその思いだけで生きていこうと想う
一生分の愛は消化しちゃったから……
もう誰も愛さない』
想いだけで………
その言葉は胸に響いた
生きていても……
愛する人と離れて生きていかなければならない人もいる
みんなが愛する人の傍にいられる訳じゃない
そんなの当たり前だ
解っていたけど……
それが、どんな想いなのかは解ってはいなかった
それが………どれだけ辛いのかは解ってはいなかった
この世には幾つもの愛がある
その愛総てが愛する人の傍にいられる訳じゃない
愛していても離れなきゃいけない愛もある
『今もあの人だけ愛してるよ
この先もね、あの人だけしか愛せない
お互い重い荷物を持ちすぎたんだよ
だからさ重い荷物に押しつぶされて………
板挟みになってる……あの人の顔は見たくないんだ
どっちも選べない……あの人を苦しめたくないんだ
あの人も娘を見れば……忘れられないと想う
自分の身内がした事を許せないと想う
だからね……逃げてやるしかないんだよね
あの人と……手を繋いで桜を見たのね
来年も……再来年も……十年後も……死ぬまで……
一緒に見ようねって約束したのにね………
来年の桜は………あの人がいないんだと想うと……
それが現実なんだよね……
それでもその現実を受け入れなきゃ………ね』