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ブルジョアの愛人
第2章 秘密の花園
二人が向かっているのは、莉菜の家から車で一時間程走ったところにある賃貸マンションだ。
そのマンションに浩晃名義で借りている部屋があり、二人はそこでいつも金曜の夜を楽しむ。
莉菜の家のすぐ近くにアパートがあるが、そこだと顔見知りに見られてしまう危険性が高まる。
化粧品会社の社長である浩晃にとって、莉菜との関係がばれることは失脚することだ。安全策を取らねばならない。
小学生とはいえ、莉菜も女だ。やはり身体を重ねる。
浩晃にとっては莉菜とのセックスが何よりの楽しみだが、莉菜はセックスより、終わった後に二人で少しのんびりする時間が好きだ。
最初の頃は、流れてゆく外の暗闇に莉菜は少し恐怖心を抱いていた。
おばけが出たらどうしよう。そんな表情が浩晃は堪らなく愛しかったのだが、最近は暗闇にも慣れ、怖がることもなく浩晃との会話を楽しんでいる。
体育の授業であの子がすごかったとか、この間の給食が豪華だったとか、莉菜が話すことはだいたいそんな他愛のないことだ。
莉菜は悪口を言わない。浩晃と過ごす時間は短いからと、小学生なりに気を遣っているのだ。