この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛する、三人のケダモノ達。
第1章 三人のケダモノたち。
「朝陽さん!それって、最新刊の『秋空の下、佇む人』のワンシーンですねっ?!」
日向さんが、朝陽兄さんに迫る。
「おや、日向さん。もう私の作品を手にとってくれたんですね?嬉しいな。」
「もちろんですよ!!春海のお兄さんだから、とかではなく一ファンとして朝陽さんの作品は拝読させていただいております。」
和やかな二人に対して、相変わらず爽弥君と春海は睨みあっている。私は軽く放置プレイ。
「あ、このシーンてヒロインに言い寄る二人の恋敵に主人公がビシッと『二人共、残念だな。紗弥香は渡さない。』と言って、連れさるわけよ。その、主人公が素敵なの!!」
今度は私に熱く語り出した。
ほとんど初対面なんですが…。
「…美祢。伽耶とは初めて会うんだろ?何、盛り上がってんの?それに、さっき下で別れたんじゃないの?」
春海が不機嫌そうに言う。
「はっ!!そうだ。ご、ごめんなさい。つい、熱く語ってしまいました。」
日向さんはスーツの内ポケットから名刺ケースを取り、カードを一枚出す。
『エンゼルプロダクト 日向美祢(ひなたみね)』
「春海のマネージャーです。はじめまして、えっと…。」
「あ、こちらこそはじめまして。春海のイトコの和泉伽耶(いずみかや)です。」
「私が主に送迎してますので、後ほど簡単なスケジュールをお知らせしますね。あと、しばらくはトレーニング以外の活動はお休みになります。そうだ、春海これ車に忘れてた。」
黒のハンチング帽を渡す。
「それでは、夜分に失礼致しました。」
日向さんが帰ってしまうと、なんだか気まずい雰囲気が…。
爽弥君は黙ったまま部屋に帰り、春海も玄関に放り投げてあった荷物を拾い与えられた部屋に入る。
リビングのソファに朝陽兄さんが座る。
「あ、お茶淹れますか?」
「うん。喉乾いたね。そうだ、お土産あるんだ。」
と、言って包みを出してくれた。
開けると、綺麗な和菓子が包まれていた。
「美味しそう。」
温かいお茶と、和菓子を朝陽兄さんの所に持って行きローテーブルに置く。
日向さんが、朝陽兄さんに迫る。
「おや、日向さん。もう私の作品を手にとってくれたんですね?嬉しいな。」
「もちろんですよ!!春海のお兄さんだから、とかではなく一ファンとして朝陽さんの作品は拝読させていただいております。」
和やかな二人に対して、相変わらず爽弥君と春海は睨みあっている。私は軽く放置プレイ。
「あ、このシーンてヒロインに言い寄る二人の恋敵に主人公がビシッと『二人共、残念だな。紗弥香は渡さない。』と言って、連れさるわけよ。その、主人公が素敵なの!!」
今度は私に熱く語り出した。
ほとんど初対面なんですが…。
「…美祢。伽耶とは初めて会うんだろ?何、盛り上がってんの?それに、さっき下で別れたんじゃないの?」
春海が不機嫌そうに言う。
「はっ!!そうだ。ご、ごめんなさい。つい、熱く語ってしまいました。」
日向さんはスーツの内ポケットから名刺ケースを取り、カードを一枚出す。
『エンゼルプロダクト 日向美祢(ひなたみね)』
「春海のマネージャーです。はじめまして、えっと…。」
「あ、こちらこそはじめまして。春海のイトコの和泉伽耶(いずみかや)です。」
「私が主に送迎してますので、後ほど簡単なスケジュールをお知らせしますね。あと、しばらくはトレーニング以外の活動はお休みになります。そうだ、春海これ車に忘れてた。」
黒のハンチング帽を渡す。
「それでは、夜分に失礼致しました。」
日向さんが帰ってしまうと、なんだか気まずい雰囲気が…。
爽弥君は黙ったまま部屋に帰り、春海も玄関に放り投げてあった荷物を拾い与えられた部屋に入る。
リビングのソファに朝陽兄さんが座る。
「あ、お茶淹れますか?」
「うん。喉乾いたね。そうだ、お土産あるんだ。」
と、言って包みを出してくれた。
開けると、綺麗な和菓子が包まれていた。
「美味しそう。」
温かいお茶と、和菓子を朝陽兄さんの所に持って行きローテーブルに置く。