この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
恋人宣言
第6章 言
翌日、直哉は朝早く私の家を出て自分の家に着替えに戻った。
私はいつもの時間に会社に着くと
廊下に来月からの異動の発表があった。
それをサーっと斜め読みして
直哉が広報に異動になったことだけ確認した。
「おはようございます」
そう言って自分の席に着けば
派遣の真実ちゃんが
「伊藤さん!青木さんが広報に異動って知ってました?」
と勢いよく飛んできた。
「らしいね。今見た」
そう答えれば、
もう真実ちゃんの関心は直哉の異動よりも
目ざとく見つけた私の指輪で。
「伊藤さん!!指輪!!!」
部に響き渡るような大声でそう言った。
その声に、引きつけられるように一斉に部の人が私を見て
そんな状況に恥ずかしくなって
はめてこなければよかった?と思ったけど
別にもらった相手が分かる訳じゃなし。
「昨日の誕生日に、彼にもらっちゃった」
と、逆に見せびらかした。
彼女の興味に直哉の異動はすっかり消えて
おまけに部の中でも直哉の異動の話はすっかり聞こえなくなり
部の中の興味は一斉に私の指輪に移った。
私はいつもの時間に会社に着くと
廊下に来月からの異動の発表があった。
それをサーっと斜め読みして
直哉が広報に異動になったことだけ確認した。
「おはようございます」
そう言って自分の席に着けば
派遣の真実ちゃんが
「伊藤さん!青木さんが広報に異動って知ってました?」
と勢いよく飛んできた。
「らしいね。今見た」
そう答えれば、
もう真実ちゃんの関心は直哉の異動よりも
目ざとく見つけた私の指輪で。
「伊藤さん!!指輪!!!」
部に響き渡るような大声でそう言った。
その声に、引きつけられるように一斉に部の人が私を見て
そんな状況に恥ずかしくなって
はめてこなければよかった?と思ったけど
別にもらった相手が分かる訳じゃなし。
「昨日の誕生日に、彼にもらっちゃった」
と、逆に見せびらかした。
彼女の興味に直哉の異動はすっかり消えて
おまけに部の中でも直哉の異動の話はすっかり聞こえなくなり
部の中の興味は一斉に私の指輪に移った。