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淫風の戦記
第4章 紫富の金

紫富が畳み掛ける。
「法眼様ほどの英雄でしたら、様々な財宝をお持ちでございましょう」
「そうよなぁ、色々あって迷っておるのだ」
笑って返す法眼だが、内心穏やかではない。
「(ここで払えねば、自国に帰って仔細を話すであろうな…そうなれば、こやつの仕える王家から笑い者ではないか!)」
「法眼様は色々とお宝をお持ちの様ですなぁ…羨ましい。迷われておられる間に大陸の珍味などを召し上がられては?」
紫富は従者に次々と乾物や菓子、酒に滋養薬を運ばせる。
「ご配下の方もどうぞ」
法眼だけでなく、警護の配下の者や小姓の分まで用意する。彼らは感嘆の声をあげ、紫富の財力と気前の良さに敬服する。だが、法眼としては、紫富の存在がこの広間を支配するのは面白くない。
「(…これでは我の威厳が…そうだ!)桔耶を呼べ!」
紫富がふと法眼を見る。
「紫富よ。いま我が宝に酌をさせよう」
暫くして桔耶が広間に入った。疲れ切った様子ではあるが、法眼とは一切目を合わせない。俯くこともなく、前方一点だけを見つめている。
しかし、極薄の衣一枚を着せられているところを見れば、彼女が法眼に隷属させられている現状が分かる。衣はタイトなワンピースのような形をしているが、半透明のビニールのような素材で、胸の突起や、下半身の黒い部分を紫富に知らせる。
「桔耶よ。大陸の王家に仕える大商人であるぞ。挨拶せよ」
桔耶は法眼に隷属するつもりなどない。しかし、大陸の商人と聞き、彼女の中で呼び起こされるものがあった。
「…」
無言のまま、紫富の前に座り、両手を付く桔耶。顔を上げた時、紫富と視線が合う。
「法眼様、この美しい女性はどなたでしょうか?」
「一昨日にな、我が捕らえた小鳥よ。今は鳥籠で飼っておるのだ」
「…本当にお美しい…大陸にも二つとない花でございます」
「そうであろう。お主の珍味も味をなくすな!」
大声で笑う法眼である。しかし、次の紫富の言葉が法眼を凍りつかせる。
「この女性を申し受けたいと存じます」
「な、何!?」
「金塊は、この女性と交換頂くというのはいかがでしょう。ぜひお願い致したい」
力の籠った口調である。法眼がたじろぐ。
「法眼様ほどの英雄でしたら、様々な財宝をお持ちでございましょう」
「そうよなぁ、色々あって迷っておるのだ」
笑って返す法眼だが、内心穏やかではない。
「(ここで払えねば、自国に帰って仔細を話すであろうな…そうなれば、こやつの仕える王家から笑い者ではないか!)」
「法眼様は色々とお宝をお持ちの様ですなぁ…羨ましい。迷われておられる間に大陸の珍味などを召し上がられては?」
紫富は従者に次々と乾物や菓子、酒に滋養薬を運ばせる。
「ご配下の方もどうぞ」
法眼だけでなく、警護の配下の者や小姓の分まで用意する。彼らは感嘆の声をあげ、紫富の財力と気前の良さに敬服する。だが、法眼としては、紫富の存在がこの広間を支配するのは面白くない。
「(…これでは我の威厳が…そうだ!)桔耶を呼べ!」
紫富がふと法眼を見る。
「紫富よ。いま我が宝に酌をさせよう」
暫くして桔耶が広間に入った。疲れ切った様子ではあるが、法眼とは一切目を合わせない。俯くこともなく、前方一点だけを見つめている。
しかし、極薄の衣一枚を着せられているところを見れば、彼女が法眼に隷属させられている現状が分かる。衣はタイトなワンピースのような形をしているが、半透明のビニールのような素材で、胸の突起や、下半身の黒い部分を紫富に知らせる。
「桔耶よ。大陸の王家に仕える大商人であるぞ。挨拶せよ」
桔耶は法眼に隷属するつもりなどない。しかし、大陸の商人と聞き、彼女の中で呼び起こされるものがあった。
「…」
無言のまま、紫富の前に座り、両手を付く桔耶。顔を上げた時、紫富と視線が合う。
「法眼様、この美しい女性はどなたでしょうか?」
「一昨日にな、我が捕らえた小鳥よ。今は鳥籠で飼っておるのだ」
「…本当にお美しい…大陸にも二つとない花でございます」
「そうであろう。お主の珍味も味をなくすな!」
大声で笑う法眼である。しかし、次の紫富の言葉が法眼を凍りつかせる。
「この女性を申し受けたいと存じます」
「な、何!?」
「金塊は、この女性と交換頂くというのはいかがでしょう。ぜひお願い致したい」
力の籠った口調である。法眼がたじろぐ。

