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淫徳のスゝメ
第4章 私が天涯孤独になったこと




 まづるは、きよらに覚えがあったのだという。

 三年前のある夕刻、唯子さんという従姉妹もとい愛人と別れた帰路の途中、まづるが公園に見かけた少女。まづるの中で、同級生らの悪意にまみれておどおどと身を縮こめていた彼女は、いかにしても私に結びつかなかったらしい。



「残念ながら実妹よ。不快な思いをさせてしまったかしら」

「ううん。姫猫が厳しすぎるんだよ。さっきから言ってる通り、妹さんを見捨てておくなんて、いけないお姉さん」

「まづるだって、楽しそうに見てたじゃない」


「楽しいだけじゃ、ないよ……」


 私の腕を、たわやかな弾力のまろみが包んだ。まづるの腕が私のそれに、しかとまといついていた。


「きよらさんには感謝してるよ。あのあと私、どうしたと思う?我慢できなくなって、直美に電話したんだ。ああいう風に、女の子をいじめたくなって」





 私は、待機させていた生徒達を呼び戻した。


 きよらと違って、原石だ。五月蝿い風紀に従ったような身なりであれど、五人ともよく見ると将来有望な顔かたち、身体の線をしている。


「君達……!」

「きゃーっっ」

「先生ってば変態!」


 予想通りの反応だった。少女達は、半身を露出したままの美園に対して、臭いものに蓋をするよう目を逸らせたり、観察したりしている。


 私は、蒼白になった美園のペニスをしごいてやった。

「おじ様。ご心配はなさらないで。貴方が割り込んできよらを横取りしただけで、彼女達も楽しみたかっただけなんです。今後の仕事に差し支えないよう、後処理はちゃんとしておきますわ。私は、生徒だからって教員に楽しみを譲る義務はないと思うんです。皆で楽しみましょうよ。ね?まづる」


 それから私は、笠野さんという最も美人な生徒に、きよらが気に入っているという玩具を寮から持ってこさせた。
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