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淫徳のスゝメ
第4章 私が天涯孤独になったこと
「ああ…………ああ……あ…………」
「良いのよ……お母様……きよらの舌が良かったのね?きよらも色々覚えているの……女にも男にも可愛がられて、彼女のテクニックも磨かれてきたわ」
「真っ赤になって……顫えてる。ほら、もう、どこを触ってもくねくね踊って……」
びくんっ、びくんっ、びくびくびくっっ…………
「ひぃぃぃぃいいいいんんんっっ…………」
事実、お母様は、文字通り全身が性感帯になっていた。
まづるが肩にキスしても、乳首をつねっても、大袈裟な女の肉体は、ポールダンスでも嗜んでいる踊り子のようにうねる。
「ああああ……きよら…………きよら…………ごめんなさい…………」
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。…………
食傷するほどの詫び言が続いた。
お母様の謝罪は卑屈だ。
彼女自身の道徳を肯定するだけの、彼女の欺瞞。
押しつけがましい「ごめんなさい」が、果てなく私の耳を苛んだあと、鈍い音がそれを絶った。
ごりっ……ぶち…………
「お母様!!!!!」
さっきの私と同様、お母様はきよらの顔面に跨ったまま果てた。
赤いペンキに彩られた巻き寿司に、鉄錆の匂いが広がり出す。
「いやぁぁぁぁぁぁああああああああああ!!」
きよらの声が、清々しく私を駆け巡っていった。
「…………」
お兄様が部屋を訪った。ロープに繋がれたお父様も一緒だ。
ただペンキで汚しただけの、五体満足の猥雑な少女。
きよらのこんな痴態だけで、お母様は舌を噛み切る。
私達のシナリオ通りだ。