この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
淫徳のスゝメ
第4章 私が天涯孤独になったこと






「お父様……っ、なんてことを……!」


「これは……!姫猫!」


 いかにも第一発見者を気取った私に、お父様が走り込んだ。


 ロープを引きずって、はしゃぐ尻尾が見えるような妙齢の男は、さしずめ散歩中の犬だ。

 そう、刹那の動揺を見せたお父様の目は、瞬く間に少年のようにきらめいた。


「よくやった、お前なんだろう、お父様には分かる。お前は愚かな被害者の芝居をしてお父様をからかっているけれど、まりあは常々、お父様や姫猫を虐げていた。考えの深いお前のことだ、お父様達の幸福のために、悪者を成敗してくれたんだね。ん?きよらはまだ息の根がある。しっかりやらなくてはいけないじゃないか──…んぐっ」


 お兄様がお父様の首根っこを捕まえて、私から引きずり剥がした。


 日頃から間抜けなお兄様の面様は、いつにも増して品位を欠いていた。お兄様は卑下た薄ら笑いでお父様を舐めずって、長年の確執に隔たれた肉親のズボンを下ろした。


「お前だろ、バカ親父。まりあちゃんを殺したのはお前だ」

「……!!何を言うっ、分かった!お前だろう!遊!くっ……そもそも何だ、この縄は!一刻も早くこれをほどけ!私はこれから姫猫とこの果報を祝う!」


「私の姫猫をおとしめないで」


「ぐっ……まづるちゃん……!」


 まづるがお父様をバイブレーターで打ち殴り、彼にそれを投げつけた。

 戦慄した男の足許に、彼がかつて細君と呼んだ女の愛液をまとった玩具が転がる。
/403ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ