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淫徳のスゝメ
第4章 私が天涯孤独になったこと
「姫猫。貴女は快楽のために人を使うべきであって、使われるべきじゃない。貴女を支配しようとするものは全て、私が軽蔑してあげる。仏野聖司……彼は悪辣な外道だわ。無知で幼かった貴女に道標を示すのにかこつけて、彼は貴女を傲慢なマスターベーションの道具にしていた。姫猫は、恐怖していたんじゃない?貴女が見たこともなかった男の肉体に……貴女を破瓜で痛めつけた短刀に。姫猫が彼に得た快楽は、おそらく一種の被虐性愛。マゾヒズムに傾倒する人間は、不浄やグロテスクに欲情することがあるんだ。スカトロジーや砂糖まみれでの野外の羈束、獣姦が、それに相当するんでしょう。スカトロジーの場合は、貴女の好物に似通うところもあるけれど……私は、先日遊さんがふみ子を犯して、実は少しばかり興奮しちゃった。綺麗なものを汚い男の身体に抱かせる……それは新雪を土足で踏みつける快楽にも似ているんだね。新雪の方も、もしかすれば踏みつけられて、汚されることに劣情をきたすのかも」
「ええ、その通り。私はお父様に抱かれることで、みじめな私に欲情していた。私の身体が私のものでなくなってゆく、お父様には逆らえないし、誰にも助けてもらえない。その対価は破格だった、私の身分に相応しく、だけど、それは下級な商売女のしていることと変わらなくて……私は、遊びを通して下級な女になり下がって、酷く自分を傷つけている行為に陶酔していた。お父様のペニスは私の見たことのなかった部位で、それはとても怖いもので、その怖いものが私を傷つけるのだと思うと、ヴァギナが濡れてたまらなかった。誰もが傅く私の肌にお父様のペニスを挟んで、欲望の雨を降らされると、私は私が可哀想で……もうたまらなくなって、……。でも、まづる。お父様は恐怖や不浄だけじゃない、確かに真理も与えてくれたわ」