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淫徳のスゝメ
第1章 私が淫蕩に耽るまでのこと



 蓮美先生は私を革張りの長椅子に寝かせて、頭にバンダナを巻きつけた。

 両手首が頭上に縛り上げられた。目路を断たれた私の意識に、聞き覚えのある音声が流れ込んできた。


『ぁんっ…………ああああっっ、はぁっあん!あん!あん!…………』


 蓮美先生に抱かれている時の母の声だった。



 私は従順な女体となっていた。

 セーラー服に結んだスカーフがほどける音が耳を掠めて、前身頃のボタンが外されていった。ブラジャーのホックが外れても、いっそ私は背中を浮かせて、蓮美先生の手を煩わせないよう配慮までした。


「ぅっく……あん……」


 お気に入りの洋服は四度、下着は三度。

 それだけの回数を着用すれば、私はすぐに捨てていた。

 今日の下着は二度目のものだ。シフォンのフリルがアンダーバストに影を落とす、お気に入りのブラジャーをたくし上げられ、乳首をこねくり回されながら、私はうっとりとため息をこぼしていた。
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