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淫徳のスゝメ
第1章 私が淫蕩に耽るまでのこと
「どうして泣くの、……」
「こんなに優しいセックス、知らなかった……から……」
バンダナの圧迫が頭を外れていった。
私は射抜かれるような可視光に顔を顰めて、ゆっくりと、目を開いた。顔から火が吹き出るかと思った。私が銀白色の晦冥にとりこめられた以前より、その時、目前にいた宗教学者は玲瓏だった。
「姫猫……」
「ん、……」
ちゅっ、ちゅ、…………
「他人のすることを優しいなんて、評価してはいけないものよ。姫猫は挿入を円滑にした。私は姫猫を淫らに遊んだ。私達の淫らごとには利害関係の一致があって、これは有益な作業であっただけ」