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淫徳のスゝメ
第7章 私がつい経験した蜜月のこと
「はぁっ、はぁ……痛いの……好き……。ね、私もまづるを友達にしておくのは惜しいわ、あっ……あん!こんなに溢れているのね……気持ち良いからよ……貴女のことが欲しいから……!」
まづるは、私に口先だけの謝罪を命じた。私が一つ反省するごとに、クリップを外していく行程だ。
淫乱でごめんなさい。誰にでも股を開くようなあばずれで、申し訳ありません。
私は声高々に懺悔する。まづるは私が少しでも口舌をもつらせると、さっきの手鏡で乳房を打つ。私は、時々、故意に言語を詰めた。
パチンッ…………
「あああっっ」
最後のクリップが外れた。
まづるは私の赤らんだ患部を口づけにかかった。
蝶が蜜を啄むような感触が私の乳房を包み込み、その舌先に揉まれる乳首は痺れるような夢心地を広げる。
「はぁっ、はぁ……」
「よく頑張ったわ……姫猫。痛かったでしょ……。綺麗な身体。たっぷり治療しなくちゃね」
ちゅっ、ちゅる……ちゅぱ…………
「あんっ!!」
痛みを相殺するキスは、論をまたず肉襞にも至る。
まづるは私の秘境を飾った肉びらをしゃぶり、吸いついて、クリップが施されなかったところにまでキスを移す。
くちゅ……くちゅ…………
「こんなに濡れちゃ、お仕置きにならないじゃない。いけない子。姫猫……良い匂い。こんなだから、貴女は友達以外に見られないんだ…………」
痛いほどの快楽と、狂おしいような体罰。
わたしとまづるは痛切に求め合いながら、そこに空疎な感情や独占欲は存在しない。信頼に結ばれたいと願いながら、支配したいと欲しながら、私達にとってこうした一時的な衝動は、快楽の補翼でしかないのだ。
恋人やら愛人やらに当てはまってしまえば、けだし私達の情熱は廃れる。
私達は、あまりに似通っていた。
「まづる……はぁっ、ふっ、……はぁっ、……」
とろけるような下半身をくねらせて、私はまづるを招き入れた。
強引な快楽で攻め立てながら、どこまでもこまやかで献身的な指使い。私を貫き、私を翻弄するまづるの指は、一種の麻薬だ。
私は何度も銀白色にのまれていった。
まづるは私が求めるだけ私をさらって、私は彼女に映画かドラマの恋人同士がしているような、血迷った塩梅の愛想を押しつけた。