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淫徳のスゝメ
第8章 私を競った愛達のこと



 突きつけられるまでもない。


 性暴力に、片親との不和。実の妹からの嘲笑、罵倒──…。


 姫猫は受動を怖れていた。蓮見さんに対しても同じだ。目前の彼女と再会したあと、姫猫は数日間塞いでいた。


 だが、私は彼女の苦艱に触れることはしなかった。



 誰に理解されなくても構わない。貴女だけがいれば良い。


 つい先日、介護施設できよらさんが私達の婚姻をおとしめたあとも、姫猫は繰り返していた。



 尊い分、あまりに脆い。


 姫猫の所業は、彼女自身の苦艱全てを殺すためだ。


『…………』





 姫猫を、愛している。



 女と男の相互理解こそ、私には非常識だった。長らく結婚という文化に嫌悪感を抱いていたのも、世間の過半数の定義が、異性間に成り立っていたものだからだ。



 だが、現実に誓う久遠は甘い。


 純粋で、苦しくて、愛おしかった。



 この想いを認めてしまえば、リングは消える。



 自ら壊れていった姫猫より、きっと儚く。
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