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淫徳のスゝメ
第8章 私を競った愛達のこと


「ん、姫猫……んん」

「まだまだ出るわ……顫えてる……。姫猫、キスかこの指、どっちが良いの……?」

「いやらしい顔……ん、もっと見せて……。近くで姫猫のイきそうなとこ、見せな……」





 私はまづるを組み敷いた。


 稜がほぐしたまづるの性器は、直視しているだけで脳が痺れようほどみだりがましい。


 彼女を、こうも間近で見澄ましたのは初めてだ。

 白くふっくらとした恥丘を覆った薄い縮れ毛、秘めやかに入り組んだ肉襞は珊瑚を染め込んだ薄紅とダークピンクが入り混じっており、その膣口は、指だけでなくいっそ頭から入ってしまいたくなる。


「姫猫……はぁ、見、すぎ……」

「美しいもの……美しい、宝石は……触れる前にうんと眺めておかなくては……」

「いやらしい、子……。そこは、宝石じゃなくて……」

「そこ、って……?」


 くちゅ…………


「ぁっ……」

「綺麗な顔が歪んでる。どうしたの?……ここ、が、どうしたの……?」


 くちゅ……

 ちろ、ちろ…………


 陰毛を指に絡めながら、クリトリスを軽くこすって、肉襞から水音をかき出す。


 稜は軒先のチャイムが鳴ると、席を外した。夕餉をこしらえるメイドが出勤する時間だったらしい。



 私はまづると二人きり、物欲しげに濡れる瞳、みだりがましくほころぶ唇、上下する胸──…彼女の情欲を独占していた。……………
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