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淫徳のスゝメ
第9章 *最終章*私が淫蕩に耽った末のこと
稜の重みが離れていった。
私はシーツに肢体を投げ出したまま、すました顔で背を伸ばしたセックスフレンドを見上げる。
セックスフレンド、そう、おそらくこの呼び名が正しい。
稜はここに住まわせているが、詭弁家達を気取った例の遊びをしなかった。さりとて恋だの愛だのといったものを語らい合う間柄でもない所以、愛人と決めつけるにも忍びない。
「窓の前に立ちなさい」
私は稜に従った。
「カーテンを開けて、着ているものを脱ぎなさい」
霄漢を見下ろすと、数人のメイド達が立ち回っていた。
屋敷は広い。一般道路は庭園を挟んだ向こうだから、近隣住民の目にこそつかなくても、パーティーの主役が席を外したこともあってか、夜風に当たりに出ている友人らの影も見えた。
私はナイトドレスを脱いだ。
稜は私を、相変わらず手放しに評価する。私は彼女が私を称賛すればするほど、努めて淫らなポーズをとって、肉体の部分部分を見せびらかして、まもなく下着も外していった。
「恥ずかしいわ……。いいえ、感じるのね、稜が見るから……」
「見られて、気持ち良いの?」
「視線で撫でてもらってるみたい。……ほら、見て、乳首、こんなに勃ってる……」
「ヴァギナは?」
くちゅ…………
「とろとろよ……。立っていられないほど……でも、我慢して、立って……ほら、とろとろ……」
ぴちゃっ、ぴちゃ……くちゅくちゅ…………
窓に背中を凭せかけて、私は私の乳房やヴァギナをいじりにかかった。
稜は私を罵倒して、私はいかに性において怠惰かを披露する。
掬った愛液を飲み込んだ。腰を低めて開脚して、クリトリスをつねり回した。