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淫徳のスゝメ
第2章 私が享楽的親友に出逢うまでのこと
* * * * * * *
私がお兄様と兄妹水入らずの寝床に入った翌日(途中でお父様が参加したから、これには些か語弊もある)、お父様は約束通り、私をさる旧家の邸宅に連れ出した。
表札を見かけた私は、そこで大方の見当がついた。
ここの当主は有本陽鞠(ありもとひまり)、日本警視庁最高幹部の地位にいる人物で、親族には国家を牛耳る人間が多数、また、彼女自身は暴力団組織のトップを配偶者にしているという、なかなかスキャンダラスな事情を抱えた女だ。
私とお父様は、二十人近いメイド達に迎えられ、宴会場に通された。
長いテーブルには宝石のようなディナーの支度が整っており、きらびやかなシャンデリアの炫耀が、贅沢な装飾品やら絵画やらをいっそう鮮やかに引き立てていた。
私は、お父様の見繕った衣裳を着用していた。
旧家に生まれ育った姫君でもある有本さんは、美女に目がなく、気に入ればあらゆる待遇を施すという。
私のCカップのバストは、下着の役目をほぼなさない、端切れ同然のレースのブラジャーに収まっていた。そして出かけ際によく洗っておいた性器は、やはり端切れ同然のパンティに。
ナイトドレスは、シフォンのピンクだ。太ももにまでスリットの入ったマーメイドラインのそれは、動く度に小粒のラメが明滅し、さしずめ海の精の鱗だ。