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淫徳のスゝメ
第2章 私が享楽的親友に出逢うまでのこと
十六歳になった私は、輪をかけて華やかに振る舞っていた。
私の肌は艶冶を極めた。
陽の光は疎か、いかなる有害物質にも近づいたことのないように無垢に輝き、肉体は謎めいた蠱惑を湛えた。少女の危うさと、女の艶美。社交界でも中性的な女は人気があったが、彼女らを引き合いに出すのであれば、私の容姿は人間特有の変化を超越した特徴があった。
男達は私の肉体にたかり、女達は私の若さと美貌に傅いた。
私は学校を疎遠になった。
名ばかりの家の子女達は、私がどれだけ友好的に接してやっても、両者の溝を私の望む友情に潤わせんと努めない。
私は無益な習慣を見限って、昼間もあちらこちらの富豪を訪ねた。彼らは部下達を低賃金で労働させて、自身は暇を持て余している。私は彼らの精液やら金銭やらを巻き上げた。また、世間のあらゆることに食傷した女達を訪ね、悋嗇な時世を罵りながら、互いのヴァギナを貫き合った。
蓮美先生は、母の許を去っていた。どうやらあの不良の教員は学会から大層な栄誉を得たのだとかで、私が貧血で早退した日、離任式の壇上に登っていたらしかった。