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わたしはショートケーキが嫌い
第2章 ダークヒーロー
「お風呂場からタオル持ってくるね」
まるで自分の家のように自由にする男だな。
恐怖に震えながらも、そんな風に思う冷静な自分がいた。
男が風呂場に行き、下半身がズタズタのパパと玄関で二人っきりになった私はまじまじとパパのズタズタになった下半身を見た。
どう切断すればあれだけ汚い断面になるの?
パパはもう男の象徴がないのね。
なら、セックスもできない。
「セックスもできない体だね‥‥‥」
無意識にそんな事を口にしていた。
するとピクッとパパの指が動いた。
ビックリした私は思わず後退りをした。
パパの指がピクッピクッと2回動くと、白目だった目がグルンと半回転し、黒目を現した。
そして寝起きのような情けない声をあげた。
「う〜ん、なんだ?」
目を覚ましたパパが状況を掴めずにいる。
倒れたまま顔を横に向けたパパが、ゲロまみれの私を見つけた。
「美咲!どうしたんだ!?」
「え?あ、え」
「パパ誰かに殴られて気絶したみたいなんだ!ほら、あのドアを蹴ったりしてた男に!」
「ぱ、パパ?」
「どうした美咲!?さっきからオドオドして!ハッキリ言うんだ!」
「パパ、おちんちん痛くないの?」
「‥‥‥へ?」