この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
わたしはショートケーキが嫌い
第2章 ダークヒーロー


何度も何度も拳をめり込まして潰したパパの顔は、もう原型を留めていなかった。
鼻は潰れ目も潰れ、出っ張りは全て潰れていた。

パパの潰れた顔面からめり込ました拳を振り上げた時、ヌチゃっと言う気持ち悪い粘膜音がした。

「あー、殴りすぎた。拳痛い」

呑気にそんな事を言って血と肉の欠片がついた拳を軽くブンブンと振る男を、私は穴が開くほど見た。

さっき言っていた男の言葉が頭の中で再生される。
私の言いたかった事を代弁してくれていたような強烈な言葉。

どうしてこいつはこんなに知ってるのか。
どうしてこいつはこんなに私を庇うのか。
どうしてこいつはこんな事をしたのか。

まるで私の代わりに復讐してくれたように、
まるで私を助けてくれたみたいに、

まるで私のーーーダークヒーローみたいに。

さっきまでの気持ち悪さも恐怖も不思議となくなってきた。
この血生臭ささも鼻が慣れてきた。
衝撃も嫌悪感もない。

「あなたは‥‥‥だれ?」

真っ白なパーカーも、真っ白な肌も返り血で真っ赤に色を変えた男にそんな疑問を投げかけた。
男は私を見ると眉毛を垂れさせ、まるで盲導犬のような優しい顔で答えた。

「僕は美咲ちゃんを助ける為に現れたダークヒーローだよ」

ダークヒーロー‥‥‥。

「ふふふ」

なんだか可笑しくて笑えた。
/88ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ