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帝警備淫夢譚
第4章 矢上マユ、覗いて果てる
VTRの確認を終え、異常ナシを上司に告げた。

体が重い。帰ろ。

会社を出ると美和からの電話。
スマホの画面に触れることを一瞬躊躇してしまう。

けれど誘われるがまま、結局、美和とディナーに行った。
入社前に色々教えてほしいことがあって…と言われれば、断るわけにもいかない。彼女が入社するのは私の会社なのだから。

何事もなく食べ、飲み、過ぎていく時間。

入社前の相談なんて最初の数分でおしまい。
あとはお酒が入っての大人女子トーク。
そしてあの一言。

「私、カレとのセックス、ずっと演技してるんだよね…」

本当に?私、見たんだけど。とは言えない。
けれど、彼女の話はどうやら本当のことみたいだ。

カレ、あんなに太いのに?私なんて、ひとりでしてイッたのに?私の旦那なんてもっともっと淡白なのに?

私のセックスって何なんだろう…。

そんな迷いが、その後の私を数奇な運命に誘うとは、この時は思いもしなかった。

・・・

ともあれ、あれからも美和とは仲良し。

最近会社の近くに住みはじめたから、終電が過ぎれば泊めてもらう。
カレの話も時々出てくる。その度に私は下半身をジュンと濡らすのだけど、そのことを美和は知らない。

ちなみに美和は、カレにもっと上手になってほしいんだって。早漏気味なのが寂しいと。
確かに、あの太いので長い時間突かれたら気持ちいいだろうな…。

じゃあ、私は?旦那に上手くなってほしいの?
違う。そこは明確。旦那のことは心から愛してるけど。

それでも望みが叶うとしたら、“あの人”ともう一度したい。“あの人”と。
その想いは、美和の情事を知ったことで一段と燃え上がってしまった。

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