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ボクは障害者
第2章 2,安田との出会い
安田は僕が今まで出会ってきたヘルパーとは全く違った。
あれは出会ったばかりの頃だ。
というか、僕がはじめてガイドを利用し、安田と2人きりで外出した日のことだった。
「ねぇヤス?ちょっと聞きたいんだけどさぁ。アンタもさぁ、あ~女抱きたいなぁ~とかさぁ、正直思うことあるでしょ?」
安田は“猛烈にイケメン”な顔に真面目な表情を浮かべて、そんな風に僕に話を切り出したのだ。
それは前触れのない、あまりに突然の問いかけだった。
「女の子とデートしたり・・・ううん。とにかく性欲をなんとかしたいなぁ~って思うこと、あったりするんじゃない?」
ちなみに場所はイオンモールのフードコート、あれはモール内の映画館でミニオンズを観たあとのことだった。
僕はあまりにも唐突な安田からの問いかけにしばし呆然としていたけれど、ハッと我に返り、慌てて首が千切れんばかりに何度も大きく頷いた。
それを見て安田は、「社長はこういう話しちゃだめだっていうけどね」と前置きした上で、このように話を切り出した。
「アタシね、ヤスみたいな子とたくさん出会ってきて、ずっと思ってたのよ。アタシたちヘルパーはトイレ介助っていう人間の尊厳に関わる行為は平気でこなさなきゃいけないのに、一方では人間の三大欲求である性欲に目を伏せてなきゃならないなんて、絶対おかしいって。ヤスみたいな子たちが“本人の望む本人らしい普通の生活を送れるよう支援する”のがヘルパーの仕事なら、年頃になって異性に興味を持っている利用者が、本人が望むような支援をするのもヘルパーの仕事だと、アタシは思うのよ。・・・なんて、アタシは勝手に思ってるんだけど、アンタはどうなの?」
あれは出会ったばかりの頃だ。
というか、僕がはじめてガイドを利用し、安田と2人きりで外出した日のことだった。
「ねぇヤス?ちょっと聞きたいんだけどさぁ。アンタもさぁ、あ~女抱きたいなぁ~とかさぁ、正直思うことあるでしょ?」
安田は“猛烈にイケメン”な顔に真面目な表情を浮かべて、そんな風に僕に話を切り出したのだ。
それは前触れのない、あまりに突然の問いかけだった。
「女の子とデートしたり・・・ううん。とにかく性欲をなんとかしたいなぁ~って思うこと、あったりするんじゃない?」
ちなみに場所はイオンモールのフードコート、あれはモール内の映画館でミニオンズを観たあとのことだった。
僕はあまりにも唐突な安田からの問いかけにしばし呆然としていたけれど、ハッと我に返り、慌てて首が千切れんばかりに何度も大きく頷いた。
それを見て安田は、「社長はこういう話しちゃだめだっていうけどね」と前置きした上で、このように話を切り出した。
「アタシね、ヤスみたいな子とたくさん出会ってきて、ずっと思ってたのよ。アタシたちヘルパーはトイレ介助っていう人間の尊厳に関わる行為は平気でこなさなきゃいけないのに、一方では人間の三大欲求である性欲に目を伏せてなきゃならないなんて、絶対おかしいって。ヤスみたいな子たちが“本人の望む本人らしい普通の生活を送れるよう支援する”のがヘルパーの仕事なら、年頃になって異性に興味を持っている利用者が、本人が望むような支援をするのもヘルパーの仕事だと、アタシは思うのよ。・・・なんて、アタシは勝手に思ってるんだけど、アンタはどうなの?」