この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
妖魔滅伝・真田幸村!
第1章 吉継の娘
『これで、終いだ……お前は今日から「サキュバス」として、日ノ本を堕とす妖魔となるのだ!』
女の中で、異形の怒張がさらに膨らむ。激しい交わりに女の体は快楽が駆け巡り、長い髪、この国では珍しい赤毛を振り乱して喘いだ。
「あああっ!」
皮膚の内側、散々植え付けられた異形の精が、女を食い破ろうと蠢く。蛭のように全身を這う魔の力は、女の絶頂を更に早めた。
だが、僅かに残る人としての意識が告げる。絶頂を迎えれば、それは完全なる死なのだと。心臓を強く叩き訴えるが、女の体は魔に犯されすぎた。女自身でそれを止める術は、もはやどこにもなかった。
――闇に紛れ現れた声を、拾うまでは。
『女という生き物は、いつの世も生きにくいものよのぅ』
それは、声だけでも色香が漂う女の言葉だった。異形が赤い眼で女を見張る中、頭に直接響いてきた。
『聞こえるかの? 聞こえぬなら、そのままお主は妖魔に変化し、魔の尖兵となるまでだ。しかしまだ人として意識を持つならば、選択肢を与えよう』
異形には声が聞こえないのか、終わりを求め腰を振り続ける。