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資料室の恋人
第6章 雨の流れ星

「そもそも雨が好きって人はあんまりいないんじゃないですか?」
「そうだね。俺は雨好きだけど」

なぜ?と不思議に思う日和。農家の方にとっては嬉しい天気かもしれないが。
もしかして、先生のご実家は農家なのかも。

「三木さん、ここで待ってて。車回してくるから」
「え!?」
「えって、雨だから送るよ」
「いえいえ、大丈夫です!傘ありますし」

日和はバッグから折りたたみ傘を出す。

「それじゃ濡れちゃうでしょ。遠慮しないで」
「あの、でも…っ」

言いかけると佐倉がじっと日和を見る。

「…じゃあ遠慮なく…」

佐倉がたちまち笑顔になった。

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