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資料室の恋人
第6章 雨の流れ星
柔らかい感触と体温が伝わってくる。
唇が離れると、佐倉が微笑んでいた。
「寂しそうな顔してる」
佐倉はそう言うと、また顔を近づけてくる。
「あっ、待ってください…誰かに見られたらどうするんですかっ」
「雨で見えないよ」
フロントガラスには水の膜ができ、確かにモザイクのようになっている。
「だからって…」
「寂しいのは俺の方かも」
佐倉がぼそりと言った。
すると先程のキスとは違い、唇が強く押し付けられる。
「ん…」
自然と口が開くと、温かくて柔らかいものが侵入してくる。
「んんっ…!」
日和がどうしたらいいのか分からずにいると、佐倉の舌が優しく触れて舌が絡み合う。
どうしてしまったんだろう。唇が、舌が熱くて、何も考えられない。息もできないほど、激しいキスをした。