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資料室の恋人
第6章 雨の流れ星
自分の声が恥ずかしくて、口元を手で押さえる日和。それでも指の隙間から快感に酔う声が漏れるのだった。
「声、我慢しないで…」
「…あっあ…あっ、あっ、せんせぇっ」
「先生じゃなくて恭介でいいよ…名前で呼んで」
「っきょ、きょう…、ああっ」
「日和…好きだよ」
佐倉が数回奥を突くと、日和の体が小刻みに震えて脱力する。
「またいっちゃった?」
「あっ!まって、もう動かないで下さいっ、あっ、ダメっ!」
「ごめん、俺ももう余裕ない…」
動きが早くなると、日和は佐倉の腕にしがみついて更に襲う快感の波に耐えていた。耳元で佐倉の熱っぽい息遣いが聞こえる。
「あっあっんんっ、あっ!、っ」
「日和…っ」
「あっああああっ……!」
日和の体が背中が浮いて弓のように反ると、瞳から涙が溢れた。
帰さなくていいと言ったくせに、本当は一線を越えるのが怖かった。だが、快感が弾けて頭が真っ白になった瞬間、未来への不安や背徳感は消えて、佐倉しか見えなかった。佐倉が立場なんてどうでもいいと言ったのが分かった気がした。ただ佐倉が愛おしい。