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資料室の恋人
第7章 味噌汁と卵焼きと金平とパスタと、君
百貨店を後にした2人は、近くのスーパーで食料品の買い物をして佐倉の家に帰宅した。
帰宅するなり日和が手際よく作ったパスタを食べて、今はソファでまったりと映画を観ていた。はずだった。
「…っちょ…映画、観ないんですか」
「観てるよ」
「うそ、観てないじゃないですか…!」
佐倉は隣に座る日和の耳を甘噛みしていた。逃げようとする日和を抱きしめるように腕で捕まえている。映画を観始めて数分でこの体制となり、ざわざわと鳥肌が立つ感覚を我慢する日和の声が時々漏れているのだった。
「…っ!」
「ん?」
佐倉は声と一緒にわざと息も吹きかける。その度に日和がビクッと反応するので、何度もやりたくなってしまう。
「耳弱いね」
「…だって…っ」
耳だけではない。きっと今の彼女は全身が敏感になっているに違いない。足は少し内股気味にして、肩には力が入り首をすくめて耐えている。
佐倉は耳たぶから耳輪(じりん)に沿って舐め上げると、今度は舌を穴の中へと侵入させた。
「んっ…!」
耐えられなくなったのか、日和はソファにもたれたままズルズルと倒れていく。
「力抜けちゃった…?」
「あっ、や…っ」
日和の唇が微かに震えている。佐倉はそれを満足げに眺めていると、ふと、DVDプレイヤーのデジタル時計が目に入った。今日はやけに時間が気になる。
あぁ…帰したくない。