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資料室の恋人
第8章 噂の先生
ロリコンぽい顔って何だよと思いながら、佐倉は森山の淹れてくれたコーヒーを一口飲む。すると研究室の扉が開いて、間宮教授がしかめ面で立っていた。
「佐倉先生、学部長がお呼びです」
佐倉は口の中のコーヒーをゴクリと飲み込んだ。
***
そして現在に至る。
確かに日和は150センチほどで小柄だが、まさか、「未成年と援助交際している」というところまで話が飛躍しているとは思ってもみなかった。
話を広めたのは百貨店で会った女子学生達だろう。人伝いに、小柄な女の子といた→援助交際…になってしまったのだろう。
「では、援助交際ではないと?」
学部長が重ねて確認するように言った。
「一緒にいた彼女はとっくに成人してますし、真面目にお付き合いしている人です」
「そうでしたか。君に限ってそんなことはあり得ないと思っていましたが、確認の為に呼びました。気分を害したね、申し訳なかった」
「いえ、大丈夫です」
学部長が目を細めて微笑んだが、その隣に立つ間宮教授は疑いの眼差しのまま腕を組み直す。
「学生に手を出すようなことがあっては困りますよ」
「はは、それはあり得ません」
佐倉は笑顔で答える。
もう遅い…。