この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
オレンジ色のまま脳みそに焼きつけて、焦がして
第1章 無邪気なオレンジ



「あの、お得意様はこの坊やだからありがたいんだけど‥‥‥」

「あら、この坊やがお得意様だったんですか。ならちょうどいいですね」

「いや、お客さんはいいの?」

「何がです?」

「だってこの子、お客さんに失礼なことしたから」

オカマの店員はチラッとオレンジ色の男を見て、気まずそうに顔を歪ませた。
私は穏やかに笑いながら『30にもなってキス位で騒ぎませんよ』とオカマの店員に言った。

その言葉にオレンジ色の男は食い付いてきた。

「お姉さん30なの!?三十路!?全然見えないね!」

デリカシーがないのか、オツムが足りないのか、またはぶっ飛んでいるのか。
かなりの大声で年齢を大公開された。

顔は綺麗なんだけど、オツムが残念だなこの子。

私は苦笑いしながら、『君はいくつなの?』とオレンジ色の男に年齢を聞いた。
オレンジ色の男は元気よく『二十歳!』と答えて、何がそんなに楽しいのかニコニコニコニコしていた。

二十歳‥‥‥私より10も若い。

オカマの店員は小声で『それじゃ、失礼します』と言ってホールへ消えていった。

「お姉さん名前は?」

レザージャケットのポケットからタバコを取り出し口に咥えながら、二十歳の坊やが私に名前を聞いてきた。
私もタバコを一本手に取り口に咥えながら答えた。

「沙世」

シュボッと、ジッポが火を出す音がしたと同時にオイルの臭いが鼻をかすめる。
坊やは一口吸うと顔を横に向け煙を吐いた。

白い煙が薄い雲のように広がり、薄暗い照明に溶けていく。

「いい名前ですね」

私の名前を褒めてくれた坊やはまた可愛らしく目を細めて笑い、ジッポの火を私の咥える煙草の先端に当てて焦がした。

軽く一口吸い、煙を吐くと同時に『どうも』とお礼を坊やに言った。
/11ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ